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インボイス導入ガイド④~課税事業者がやるべきこと~

2021-08-19

テーマ:消費税

 

すでに課税事業者(消費税の納税義務がある事業者)である場合は、自社がインボイス発行事業者に登録することのデメリットはないでしょう。

(発行する請求書や領収書にインボイス発行事業者の登録番号を記載できるようにシステムを改修する等の必要はあります。)

 

 

課税事業者にとってのインボイス制度のポイントとしては「免税事業者への発注」にあり、

その理由としては


・消費税の納税時には、受け取った消費税から支払った消費税を控除したい

・支払った消費税を控除するためにはインボイス(適格請求書)が要る

・インボイスは課税事業者(消費税を納める必要のある事業者)しか発行できない

・発注先の免税事業者が課税事業者を「あえて」選択してくれるか分からない

・もし選択してくれなかったら、わが社にとっては損(控除できるものが少なくなるので納税額が増える)。


 

という点にあります。

 

 

したがって課税事業者にとってまずやるべきことは、


・支払先のうちに、インボイス発行事業者にならなさそうな支払先が該当ないかどうか

・該当あるとすればインボイス発行事業者になるように促す

という点にあると思います。


 

 

どういうケースに注意すべきかと例を挙げますと、


・一人親方と言われる小規模な外注先が多いケース

・委託先に小規模な取引先が多いケース

・外注としての内職さんへの依頼が多いケース

・飲食店など交際費が多いケース


となります。

 

インボイス発行事業者になることを促すということは、その取引先さんに対して消費税の課税事業者となることを促すことを意味します

 

その他、

盲点としては、例えば法人で、事業所を社長個人から借りていて社長個人に家賃を支払っているケースです。

 

この場合は、

・社長個人が課税事業者を選択してインボイス発行事業者になるか、

・社長個人に支払っていた家賃に係る消費税については自社において控除することを断念する、

の2択になります。

 

後者を選択したとしても、「インボイス発行事業者以外からの仕入れに係る経過措置」として

・R8.9.30までの支払い分は、その消費税相当の80%

・R11.9.30までの支払い分は、その消費税相当の50%

を控除することは可能です。

 

ただ、あくまで経過措置ですし控除できない部分も発生します。

したがって、インボイス発行事業者への登録をいくら促しても登録されないケースへの対応としては、


・その事業者への支払いに係る消費税は、納税額から控除しないとあきらめる

・インボイスを発行できる事業者へと取引を見直す

・消費税相当を支払わない(下請法で問題となる可能性あり)


となると考えられます。

 

その他、自社が発行するインボイスには何を書けばいいかは下記よりお願い致します。

参照⇒インボイスには何を書けばいいの?

 

8%の軽減税率が混在する場合の端数処理は「税率ごとの合計」で計算するのも実務上の留意点になるかと思います。

参照⇒適格請求書に記載する消費税額等の端数処理(問46)

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