相続関連業務 相続・贈与
相続税申告の基本を知る
1.申告期限 (相続税法 第27条①)
相続税の申告期限は相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内となっています。
2.遺言
遺言書がある場合は必ずご提示下さい。
尚、自筆証書遺言書は住所地の家庭裁判所で検認手続きを経て、さらに封印された遺言書は開封をお願い致します。
3.相続の放棄 (民法 第938条)
相続の放棄をする場合には、相続開始を知った時から3ヶ月以内に家庭裁判所へ相続放棄の申述をする必要があります。
相続放棄をされた場合には、原則として債務控除の適用はありません。
また、生命保険金及び退職金の非課税の特例は受けられません。
遺贈により取得した財産がある場合でも、相次相続控除の適用はありません。
4.生前贈与加算 (相続税法 第19条)
相続開始前3年以内に被相続人から財産の贈与を受けているときは、その贈与財産を相続財産に取りこんで相続税を計算することになっています。
対象となる過去3年分の贈与申告書の控えをご提示下さい。
5.配偶者の税額軽減 (相続税法 第19条の2)
配偶者が相続税の申告期限までに遺産分割により取得した財産について、その財産にかかる相続税が軽減されるという制度です。この制度の適用するにあたっては、納付すべき税額のない場合でも申告書の提出をすることが要件とされています。
ただし、申告期限までに遺産分割の確定していない財産については、この制度の適用はありません。
また、未分割であっても、その後相続税の申告期限から3年以内に遺産分割の全部が終了したときにはこの制度が適用されます。この場合には遺産分割終了の日から4ヶ月以内に既に納付した税額の還付請求をすることになりますので、当事務所まで連絡をお願い致します。
6.相次相続控除 (相続税法 第20条)
相次相続控除とは、10年間に2回以上相続税を納付するような場合には、相続人の税負担が重くなるため、第一次相続の納税額のうち一定の部分を第二次相続の相続人の税額から控除する制度です。
被相続人が10年以内に相続により財産を取得し、納税されているようでしたら、そのときの相続税の申告書あるいは修正申告書を提示して下さい。
7.障害者控除 (相続税法 第19条の4)
相続人等が85歳未満の障害者である場合には、その方の生活保障という観点から一定の税額が控除されます。該当する方がいらっしゃる場合には、身体障害者手帳の写しをご提示下さい。
8.小規模宅地の評価減の特例 (措置法 第69条の3)
土地の評価にあたり、居住用の宅地と事業用の宅地について課税価格とされる評価額を軽減する制度がございます。この制度は、その対象となる宅地を相続する人によって軽減額が違ってきますので、相続人の選択は慎重に行って下さい。
尚、この制度は遺産分割が成立していないと適用を受けることができませんのでご注意下さい。
9.農地等の納税猶予 (措置法 第70条の6)
相続財産のうちに農地等がある場合には、農業経営の安定化のため、農業相続人が引続き農業を営む場合に限り相続税の一部の納税を猶予することができるという制度です。
この制度の適用を受けるためには、その対象となる農地について申告期限までに農業相続人が遺産分割により取得していること、申告期限までに猶予される相続税に相当する担保を提供することなどのいくつかの要件を満たすことが必要です。また、適用を受けた後につきましても、譲渡した場合には本制度の適用が取り消される場合もありますので、相続財産のうちに農地等がある場合には、事前にご相談下さいますようお願い致します。
10.延納と物納 (相続税法 第38条、第41条)
(1)延納
申告により納付すべき相続税が10万円を超える場合には、担保を提供して20年以内の年賦による延納を申請することができます。
(2)物納
相続財産のほとんどが不動産であるなどの理由により、相続税を金銭で納付することが困難な場合には、相続財産である国債や不動産などにより物納することができます。
上記の申請はいずれも申告期限または納期限までに申請することが必要となります。
11.連帯納付義務 (相続税法34条)
相続税の納付はそれぞれの財産を取得した人が納付することが原則ですが、相続税を納付すべき相続人のうちに納付しなかった人がいる場合には、互いに連帯納付義務があります。
(1)相続人が複数いる場合の連帯納付義務
相続人が複数いる場合においてそのうちの一人でも納税をしなかった場合には、互いに相続により受けた利益の価額を限度として連帯納付の義務を負うこととされています。
(2)被相続人の相続税の連帯納付義務
被相続人が以前発生した相続について納付すべきであった相続税を未納付のまま死亡した場合は、その被相続人が未納にしていた相続税額について、相続人が相続により受けた利益の額を限度として互いに連帯納付の義務を負うこととされています。
(3)相続により取得した財産が贈与された場合
相続により財産を取得した相続人から相続により取得した財産の贈与を受けた場合には、その贈与を受けた者は、その贈与をした相続人が納めるべき相続税額のうち贈与を受けた財産の価額に対応する金額を限度として、連帯納付の義務を負うこととされています。
12.未分割の場合 (相続税法 第55条)
申告期限までに遺産分割協議が調わない場合においては、未分割財産を法定相続人が法定相続分により取得したものとして計算をして相続税の申告をすることになります。
13.被相続人の所得税の確定申告 (所得税法 第124条)
被相続人が確定申告書を提出する義務がある場合には、相続人は被相続人が死亡した日の翌日から4ヶ月以内にその確定申告書の提出をする必要があります。
自社株対策
事業承継でお悩みの方の問題点を解決します
- 将来の相続を考えて、後継者に確実に事業承継する方法はないだろうか?
- 事業承継の時期はいつが良いだろうか?
- 株価が高くなる前に後継者に自社株を移転しておきたい。
- 相続人でない親族に財産を遺贈したい。
- 名義借りの株式があるから今のうちに整理しておきたい。
お手伝い内容
- 株価の算定または予想をします。
- 自社株の売買や贈与の契約書を作成します。
- 自社株の売買や贈与に伴う税務申告のお手伝いをします。
遺言書作成
相続が発生した時に遺言書がない場合には相続人間で遺産分割をする必要があります。 相続人間で話し合いがつかないと税金面や事業などの経営面でマイナスになる心配があります。 こんな時は、遺言書を遺すことをおすすめします。- 親族間でもめないように遺言書を遺しておきたい。
- 家業を特定の者に継いでもらいたい。
- 面倒をみてくれたあの方に財産を遺贈したい。
- 相続人でない親族に財産を遺贈したい。
- 子供がいない夫婦なので将来の相続が心配。
お手伝いの流れ(公正証書遺言を作成するまで)
お客さまから遺言内容のヒアリング
所有財産にかかる相続税の計算
相続税の納税、節税の観点からアドバイス
いくつかの遺言書案を作成
公証人へ文案作成の取次
生前対策
通常は、相続発生後に行う相続税の申告業務のうち、相続発生前に半分の業務(主に土地評価及び税務調査対策)を行うものです。 これにより、不安の解消、相続税節税、納税資金の確保が出来ます。こんな方々に喜ばれています
- 多く土地をお持ちで、将来の相続税の納税資金に不安がある方
- 近い将来の相続が心配で、生前でないと出来ない対策をしておきたい方
- 遺産分割や納税資金等の検討に余裕を持って行いたい方
- 親族名義の財産など、税務調査時に問題になりそうな事項を事前に把握し、可能な限りの対策をしておきたい方
こんなメリットがあります
- 通常は相続人の負担となる相続税の申告費用の一部や測量費用などを予定相続財産から減らすことで、相続税の節税になります。
- 税務調査時に問題になりそうな事項をピックアップし、問題の把握と解消ができます。
- 相続発生前に、正確な相続税額の計算ができ、適切な納税対策や節税対策を行うことが出来ます。
- 相続が発生した後に時間のかかる分割協議や納税方針の決定、納税資金確保のための土地売却などに余裕を持って進めることが出来ます。
- 相続発生に伴う不安・疑問を、全般的に解消することができます。
不動産売買・贈与
このような状況の問題点を解決します
- 親族間で土地や建物の売買を考えているが、いくらで売買したら問題がないのだろうか?
- 借入金とともに賃貸不動産を引継ぎたいが、どのような税金の問題があるのだろうか?
- 親族所有の借入金がある賃貸不動産を借り替えて名義変更したいが、売買価格や税金の問題があるのだろうか?
- 不動産の贈与を考えているが、贈与税の負担を少なくする方法はないだろうか?
- 相続時精算課税制度を利用するケースの対策を教えて欲しい。
あおばグループ及びその他の士業専門家等と連携して対応いたします
- 適正な売買価格や不動産の評価額を算定します。
- 法的に有効な取引とするために、売買契約書等の作成をします。
- 売買や贈与に伴う税務申告のお手伝いをします。
不動産交換
このような土地について、土地の分割(共有物の分割)や交換という手続きにより、所有関係を整理して問題を解決します。
- 親族間で共有になっている土地を単独所有にしたい。
- お互いに所有している、別の場所に所在する土地を交換したい。
- 地主様と借地人様が双方で底地と借地権を交換したい。
- 将来の相続税の納税のために、親族の所有している土地と交換したい。
あおばグループ及びその他の士業専門家等と連携して対応いたします。
- 交換する価格を算定します。
- 法的に有効な取引とするために、交換契約書の作成をします。
- 税務の特例(交換の特例)適用のために申告書類の作成をします。