税理士松尾ブログ
個人保証と「経営者保証ガイドライン」
2020-03-07
テーマ:経営を守る情報
弊社が新しく関与させて頂くこととなったお客様とお話ししていると、こんな話題になりました。
融資申し込みに必要だから試算表を、と会計事務所依頼してもなかなか出てこない。
丸投げしている自分たちにも非があるのかもしれない。
でも資料は定期的に渡していて、ついに出てきた試算表は9月分!(お話をお聞きしたのは12下旬)
お~、これはなかなかのタイムラグですね。
弊社でまず1月末までに12月分まで仕上げます。
その後の体制はじっくり打合せして構築しましょう。
というようなケース。
信じたくない話ですが、しかし中小企業実務ではよくあるケースでもあります。
そんな中、事業承継にスポットを当てた
「経営者保証に関するガイドラインの特則」が
今年の4月から適用開始になります。
事業承継の現場で
・経営者の個人保証が承継の阻害要因となること
・前経営者、後継者の双方から二重に保証が求められることが多いこと
を課題視して策定されています。
安易に二重徴求が継続してしまわないように、下記の点に着目して総合的に判断し、保証が必要かどうか継続して適切に管理・見直しをすることが求められています。
1.法人と経営者個人の資産・経理が明確に分離されている。
2.法人と経営者との資金のやりとりが社会通念上適切な範囲を超えない。
3.法人のみの資産・収益力で借入返済が可能と判断できる
4.法人から適時適切に財務情報等が提供されている。
5.経営者等から十分な物的担保の提供がある。
ガイドライン自体はあくまで「自主自律的」な位置づけですし、
今までも、恐らく金融機関ごとに独自にチェックリストを作成して管理をしていることとは思います。
しかし、「1」と「2」とは税務上も重要な論点ですし、
「4」に関してはまさに、出来るだけ早い段階で月次試算表が作成できる、
ということですので私どももお客様とともに体制構築を心掛けているところです。
試算表の金融機関への提供は毎月とはいかなくても3か月に一度程度で十分だとは思いますが、「資金調達」だけではなく「個人保証」という観点からも債権者側とのコミュニケーションの重要性が増しそうです。
消費税は実は10年計画で改正が進行中
2020-03-04
テーマ:消費税
先日はこんなニュースがありました。
⇒GDP10~12月期 年率マイナス6.3% 5期ぶりのマイナスに
お客様と話していて、確かに徐々に消費や投資に減退は見られるものの、
消費増税に伴う混乱はそこまで大きくなかった感覚でした。
が、結果は5%⇒8%への税率アップ時に匹敵する落ち込みとなったようです。
税制改正セミナーでも申し上げたことですが、消費税の世界は10%になったことでひと段落ではなく、
2019年を皮切りに実は10年計画で改正が進んでいます。
いわゆる「インボイス」の導入です。
事業者からすると、たとえば外注費110万円(うち消費税10万円)を払った場合、税務署への納税額は、すでに払った10万円は引いて計算するのが当然です。
しかし、インボイス制度が導入されると、
支払先から「インボイス」を発行してもらわなければ(たとえ消費税を支払っていたとしても)引くことが出来ません。
インボイスを発行するためには、あえて支払相手に「消費税を納める事業者を選んでもらう」ことが必要です。
つまり、いまは売上が1,000万円以下で消費税を納めていない比較的小規模な事業者であっても、消費税をあえて納めることを選択しなければなりません。
確定申告の報告時にそのことをご連絡申し上げてもほとんどの方がご存じありません。
購入先や支払先で消費税を納めていない可能性のある
・小規模商店
・一人親方
・個人事業者
などがいらっしゃる場合には、インボイスを発行できるかの確認が必要になります。
インボイス登録の受付スタートは2021年10月、制度自体のスタートは2023年10月です。
社会への影響が大きいため、しばらくは部分的救済措置がありますが、2029年10月には完全移行となります。
まだまだ報道されることすらありませんが、取引先で該当者がいる場合には注意喚起が必要です。
その仕事観から溢れる生き様を、学生さん達に
2020-02-19
普段から「つなぐ」という理念で仕事をしていると、
税理士法人あおばとは別にもう一つ法人があっても良いかと思い、
仲間とともに「一般社団法人STAGE」という法人を運営しています。
そこでは税理士業よりももっと直接的に、地域社会や若者に対しての
機会提供をおこなっています。
たとえば、
・国産稲わらによるしめ縄づくり
・日本定例研究会@奈良
などを今まで開催してきました。
いずれも平日の夜間や土日にやっています。
そのSTAGEの事業の一つが
「MY LIFE」。
昨年に引き続き2回目の開催となりました。
私たち大人からみて「カッコイイな」と思う人たちに
そっとSTAGEを差し出し、自分の仕事や仕事観を学生さんたちに語ってもらう事業です。
仕事観からは必ず生き様が溢れますので
事業名は「MY LIFE」。
この日は
・SONYに勤めながらも住職に転身。
ある事件をきっかけに使命感に燃え、「おてらおやつくらぶ」を全国展開、さらに地域の公民館で「こども食堂」を展開する桂さん。
・天理教校学園を卒業し仲間4人で起業。
その後200憶企業にまで成長させ、今は社会福祉施設や学習塾を運営する遊屋(ゆうや)さん。
学生(主に高校生と大学生)にとって、いろんな職種の方の生の声を聞く機会は恐らくめったになく、
さまざまに刺激があったのではないかと思います。
チラシ記載の入場料(500円)からも分かる通り、
スピーカーにギャラは発生しません。
というか発生させられません。。。涙。
なおかつ各界の第一線で活躍される方々なので、
主催者としては登壇のお願いは大変なのですが、
そこを快くお引き受け頂いたことに心より感謝。
その上熱く、熱く学生さんたちに語り掛けて頂き感謝と敬意でいっぱいです。
結果的に第一回目のMY LIFEのスピーカーさん(その時は3名)も含めて輪も広がり、
理念があれば「行動」の先に無駄はないこと、
そして「出会い」の大切さが身に沁みます。
これからも
・素敵な人
・大切なこと
・伝えたいこと
にそっとSTAGEを差し出し、
想い、地域、そして企業を次代へつなぐことができるよう、出来るだけのことをやっていきたいと思います。
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