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消費税は実は10年計画で改正が進行中

2020-03-04

テーマ:消費税

 

先日はこんなニュースがありました。

GDP10~12月期 年率マイナス6.3% 5期ぶりのマイナスに

 

 

お客様と話していて、確かに徐々に消費や投資に減退は見られるものの、

消費増税に伴う混乱はそこまで大きくなかった感覚でした。

 

が、結果は5%⇒8%への税率アップ時に匹敵する落ち込みとなったようです。

 

 

税制改正セミナーでも申し上げたことですが、消費税の世界は10%になったことでひと段落ではなく、

2019年を皮切りに実は10年計画で改正が進んでいます。

 

 

いわゆる「インボイス」の導入です。

 

 

事業者からすると、たとえば外注費110万円(うち消費税10万円)を払った場合、税務署への納税額は、すでに払った10万円は引いて計算するのが当然です。

 

 

しかし、インボイス制度が導入されると、

支払先から「インボイス」を発行してもらわなければ(たとえ消費税を支払っていたとしても)引くことが出来ません。

 

 

インボイスを発行するためには、あえて支払相手に「消費税を納める事業者を選んでもらう」ことが必要です。

 

 

つまり、いまは売上が1,000万円以下で消費税を納めていない比較的小規模な事業者であっても、消費税をあえて納めることを選択しなければなりません。

 

確定申告の報告時にそのことをご連絡申し上げてもほとんどの方がご存じありません。

 

 

購入先や支払先で消費税を納めていない可能性のある

・小規模商店

・一人親方

・個人事業者

などがいらっしゃる場合には、インボイスを発行できるかの確認が必要になります。

 

インボイス登録の受付スタートは2021年10月、制度自体のスタートは2023年10月です。

 

社会への影響が大きいため、しばらくは部分的救済措置がありますが、2029年10月には完全移行となります。

 

まだまだ報道されることすらありませんが、取引先で該当者がいる場合には注意喚起が必要です。

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