税理士松尾ブログ
喫茶店を買取りレストランに変更。すぐに解体した買取り代金は損金か?
2018-12-25
テーマ:経営を守る情報
これはちょっとコクやな~という裁決事例がありましたのでご紹介します。
少し古いですが昭和63年の国税不服審判所の裁決事例です。
時系列を示すと、
・フレンチレストランを開業したいAさん
・それまでBさんが喫茶店をしていた物件を借りる
・Bさんから造作物を1,300万で買い取る
・その物件のオーナーCさんと賃貸借契約を結ぶ
・喫茶店設備はフレンチレストランには要らないので解体撤去
・晴れて開業!
で、
その1,300万の取り扱いは?で争われた事例です。
造作代金として取得したものの、そりゃフレンチレストランには
不向きだから使わずにすぐに解体撤去。
撤去しているから「一時の損金」と考えがちなのですが。。。
税務署は「繰延資産(一時ではなく5年間で徐々に損金計上していく)」を主張。
国税不服審判所の最終的な裁決は、税務署を支持。
確かに造作代金かもしれないけれど、一度も使わずに撤去したのだから
それは造作を買ったのではなく、その物件を借りる「権利」を買ったのでしょ、
という結果です。
税務上は「資産を賃借するために支出した費用」として
繰延資産として扱い、一時の損金とはできません。
まー、開業一年目からこれだけの経費が申告上も必要かどうかは別として、
実際に解体撤去しているのだから、コクですよね。
参考程度にしておきます。
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