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いわゆる「キャスト」に支払った金員は給与所得とした事例

2019-04-24

テーマ:経営を守る情報

企業から支払う金銭が、支払われる側にとっての
給与所得となるか事業所得となるかは非常に判断の難しいところです。

 

支払い側にとっては、
給料であれば源泉徴収義務が発生しますし、消費税を含んでいない支払となります。

 

事業所得ということは
支払い側にとって外注費ですし、消費税を含んでいる支払となります。

 

いわゆる一人親方、そして今回のようにスナックなどで働く「キャスト及びスタッフ」への支払いについては常に持ち上がる論点です。

 

今回、国税不服審判所の裁決では

 

キャスト及びスタッフは

 

・店側のみが勤務時間や接客時間を管理

・面接時には勤務条件を打合せ

・指名客以外にも店長の指示で接客

・接客内容などによって手当やペナルティあり

・採用後1か月程度は最低時給が保証

・売掛金回収の責任は店側にあり

 

などの事実関係をもって、

 

独立して事業を行っていないとされ、給与として認定。

 

源泉徴収義務(所得税天引き)の発生と

消費税の仕入税額控除が否認

 

がされています。

 

ひとつの認定でふたつの修正事由が発生するので

業界関係者には「往復ビンタ」という人もいます。

 

やはり外注費とするためには

独立した自己の計算と危険において反復継続して事業を営んでいる実態が必要です。

 

単に請求書があるから、というような形式的な側面だけで判断するのは短絡的で、

また、日払い・月払いなどの支払い方云々よりも、

 

どの程度その人の独立性(嫌だったら断れるのか?誰が管理しているのか?ミスしても請求できるのか?等)が担保されているかがポイントといえそうです。

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