税理士松尾ブログ

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電子帳簿保存のポイント

2021-11-29

テーマ:動画配信経営を守る情報

電子帳簿保存法の改正が年明けの1月1日から本格化します。

「領収書をスキャンするだけでよくなる」

「帳簿を印刷して保存しなくてもよくなる」

という風に、使い勝手は格段にアップしております。


少し長めの動画となりますが、フリーアナウンサーの清水健さまと対談動画を収録しておりますのでご確認頂ければと思います。

 


<電子帳簿保存法改正のポイント>

 

改正の趣旨としては「一層のペーパーレスの促進」による「利便性の向上」にあるのですが、各種要件を見ていくと、「税務調査の効率化」も見据えられているのも感じるところです。

 

改正分野としては

1.電子帳簿、電子書類の書類保存

2.スキャナ保存

3.電子取引

の大きく3つに分かれます。


 

まず「1」について

 

パソコンなど電子で作った帳簿書類は電子で保存が可能、という流れです。

 

電子帳簿(元帳、仕訳帳、のように「帳」のつくもの)の保存については、会計ソフト上で訂正や削除の履歴や入力年月日の履歴が残るような「優良帳簿」に該当する場合に限り、調査時にダウンロードの求めに応じる必要はありませんので、それ以外の場合には注意が必要です。

 

電子書類(貸借対照表などの決算関係書類、請求書や領収書のうち原本が電子のもの)については、下記の3つの検索要件を満たす必要があり、Aしか満たしていなければダウンロードの求めに応じる必要が出て参ります。

 

A,取引年月日、金額、取引先

B,日付または金額の範囲指定が可能

C,2つ以上の項目の組み合わせ検索が可能(aかつb。aまたはbは不要。)

 

「優良帳簿」は届出をしておけば過少申告加算税が軽減されたり、個人の場合は青色申告特別控除が上乗せされたりと更なるメリットも用意されていますが、改正の本来の趣旨である「利便性の向上(生産性の向上)」を果たすには、「優良帳簿の要件」かつ「3つの検索要件」を満たした状態で選択するのが本筋かと思います。

結果的に、調査時にダウンロードの求めに応じる必要も無くなります。

 

会計ソフトのベンダーさんに確認するときは「電子帳簿に対応しているかどうか」ではなく「優良帳簿に対応しているかどうか」という視点で確認する必要があると思います。


 

「2」について

 

紙で授受したものであっても電子で保存が可能というものです。

 

原本が紙媒体のものをスキャナ(スマホやデジタルを含む)にて要件を満たして保存すれば原本廃棄が可能となります。

 

しかしこちらも、原則的には3つの検索要件が必要になります。

また、領収書などの書類の実際の受領者以外の人がスキャンする場合は大きさ情報の保存も必要なので注意が必要です。

 

実務的にはこのスキャナ保存から取り組むのが良いように思いますが、最終的にはソフトウェアの選定に依拠するところですので、弊社のパートナー企業とともにご提案可能な態勢を築いて参りたいと考えています。


 

「3」について

 

こちらは、「1」「2」において利便性の向上が図られている反面、厳しくなったものという位置づけです。したがって強制適用となります。

まずは自社内の電子取引(取引情報の授受が電子媒体で行われる取引)の有無、頻度の検証からスタートすることになります。

 


実務上の対応としては、

・紙媒体で受け取る書類の電子保存(スキャナ保存)

・電子取引への対応

 

が当初の対応項目となると思います。

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