税理士松尾ブログ
資金繰り改善の順序(最近の傾向から)
2022-06-20
テーマ:税理士@松尾
先日は「骨太の方針」の公表がありました。
教育や外交安全保障など、国家としての当面の政策の方向性が網羅的に公表されており、中小企業施策と税制についても記載があります。
【中小企業施策】
コロナ禍にあってはとにかく「資金繰り支援」を最優先にされてきたように思いますが、今回の骨太の方針においては事業再構築という言葉が幾度となく登場し、原料高等への緊急対策は講じつつも、基本的考え方が
・収益力改善(ものづくり補助金や経営改善計画策定事業)
・再構築支援(再構築補助金や経営者保証の見直し)
へ、グッと重点を移したように感じます。
コロナ融資は金利が圧倒的に有利とはいえ、猶予期間を経て返済がスタートすると返済のピッチが早くなりがちです。
実務上の対応策としては、
1.当座借越枠の設定または増額の要請
2.短期融資の活用
3.コロナ融資以外の借換え
4.資本性ローン(政策公庫または保証協会)
5.追加融資
6.条件変更
の順に考えていくべきと思います。
優先順位が高いものほど実務的な活用難易度は上がります。
しかし、どの対応策が良いかの判断材料は兎にも角にも「月次試算表」です。
当社も「資金の先行き」を見える化した上で、金融機関とも連携し財務的なサポートを着実にさせて頂きたいと考えております。
【税制】
骨太の方針における表現は
・再分配機能の向上
・格差の固定化防止
・多様な働き方に中立
ということで大きな流れに変わりはありません。
その表現を実務に影響が大きな項目に置き換えると、
・金融所得課税
・退職所得への課税強化
・相続税と贈与税の一体化
ということになると思います。
今回の「骨太2022」においては「骨太2021を踏まえ」と書かれ、
「骨太2021」を見ると「骨太2020を踏まえ」と書かれ、
「骨太2020」を見ると「骨太2019を踏まえ」と書かれ、
世論を見ながら水面下で長期的な議論が続いている状況と感じます。
上記の3点は「経営の出口」で避けることのできない論点となりますので、引き続き原理原則を大切にして、地域企業の継続と経営者のハッピーリタイヤの実現を目指していきたいと思います。
さかのぼること2019年、当社の「あおばセミナー」の第100回目の記念セミナーで講師としてお招きをさせて頂いた一般社団法人国際教養振興協会の東條代表と久々に食事をし、その時にサプライズとして感謝状をいただきました。
東條様に気づきを頂いた「しめ縄づくり体験会」を私の地元に落とし込み、継続して開催をしてきたことに対してのものです。恐縮。
昨年は地元小学校の授業の一環に取り入れていただき、
まずは「しめ縄づくり」の気づきを頂いたこと、
年末の忙しい中でもスタッフとして集まってくれる仲間たち、
逆に私が感謝しなければならないところ感謝状とは「いや~循環するもんだナァ」としみじみ感じつつ、こちらの活動も継続していきたいと考えています。
ミニマム法人税と税務調査
2022-06-06
昨年OECD加盟各国間で「ミニマム法人税(国際的な最低法人税率の導入)」に関する合意があったことから、中長期的には法人税率が上昇傾向にあると考えられます。
私ども税理士法人あおばが所在する奈良県のような地方においては特に、雇用を支えているのは中小企業であり、その中小企業を経営の3本柱である「人づくり・客づくり・財務」のうちの財務面からサポートさせて頂くのが最大のミッションと考えて私どもも事業展開しています。
ミニマム法人税の流れや私どもの基本的考えをふまえ、中小企業が有効活用すべき制度として
「企業型選択制確定拠出年金」という制度があります。
個人で入るイデコとは違って会社が就業規則等を改訂して導入するもので、
・役員も加入でき、
・掛金は会社の損金で、かつ所得税の課税対象にならず、
・社会保険料の節減にもなる
というものです。
また、会社の借入を個人保証しているケースがほとんどだと思いますが、確定拠出年金の受給権は差し押さえが禁止されており、公的保証のない経営者にとって隠れた、そして大きなメリットといえます。
もちろん60歳まで引き出せないなどデメリットはありますが、それを上回るメリットがあると判断しており、当社でも導入しています。
会社としては「枠」を用意するのみで、そのあとは「選択制」ですので役員及び従業員の加入判断に任せることになります。
損金性や社会保険料の節減効果があり、経営者・従業員の退職金積立に資するにも関わらず中小企業には周知がほとんどされていないのが現実です。
先日、まずはオンラインセミナーにて制度を周知させて頂きました。
スタジオをお借りしているフリーアナウンサーの清水健様にもセミナーの最後に登場いただき、聞き手の立場から素朴な疑問をいただき、和気あいあいと開催することが出来ました。
あおばオンラインセミナー、今後も有用と確信する情報を発信していきます。
また経営環境の一つとしてwithコロナが本格化する中で、税務調査をはじめとして税務当局との接触も増えてきています。
こちらも、税理士法人あおばとしては税務調査対策ありきではなく、まずは「経営を守る」ことを最重要視し、それを実現するために「内部統制」の効いた組織づくりを最大論点にお客様と日々接しています。
結果として税務調査で右往左往しない強い会社となります。
最初から不正を疑うわけではなく、
・人は誰しも間違えるもの
・どんな人も体調を崩すこともある
・自分は体調万全でも家庭事情によって仕事が第一じゃなくなる時期も当然ある
そういった事態にも対応でき、かつ「粗利益」「在庫」「資金見通し」など財務上の重要な指標をタイムリーに経営者が適切に把握できる仕組みを総合して「内部統制」と考えています。
中小企業のなかでも規模の大小に関わらず考えておくべきテーマになります。
先日、法人の税務調査の立会時に調査官と交わした会話の中で、「現在、印紙の非違の指摘が少ない状況で、良く見てくるようにと言われてるんですよね」というような発言がありました。
こちらからすると知らんがな、という話なんですが、確かに過去に結んだ契約書にまでチェックが及んでいないことは可能性として考えられます。
そもそもこれだけネットでの取引や申請が普及している中で、時代遅れの税金であることは確かなのですが、しかしそれでも印紙税収は毎年1兆円ほどであり、貴重な安定収入になっていることも事実です。
実務的には印紙税で言うところの「請負に関する契約書」に該当するかどうか、というのが多くのケースでは最初の論点になります。
印紙税が必要かどうかの判断においては、取引相手と交わす書類のタイトルはさほど関係ありません。
例えば当社においてもお客様と「委任契約書」を交わしますが、請負に関する契約書として印紙を貼っています。
そこでの記載が月々の顧問報酬のみであれば、委任契約ですので印紙税の課税対象外ですが、顧問報酬の記載の他に「決算」の記載もあることが通常ですので、請負の要素も含んでいることになり、タイトルは委任契約書ですが印紙税が必要となります。
いずれにせよ法人税の調査とは言え、印紙税やさらには源泉所得税も含めて網羅的にチェックされる傾向にありますし、印紙の貼り付けがなかった場合のペナルティも過去複数年度となると大きくなるので普段から気を付けてチェックしてければと思います。
日も長くなり、夕刻などには自宅の周りを散歩するのが気持ちいい季節。
しかし確実に空き家の増加をヒシヒシと感じます。
また、子供のころはここは○○屋さんだったな、もう商売やめちゃったんだな、というのを目にすることも。
そしてその目線の先にはコンビニや大手回転すしチェーンの看板。
やはり、地域に根付く中小企業はその地域の風景そのものであり、それがなくなると日本の地方は同質化してしまいます。
地産地消ではなく地産外商。
軸足をそのままに、常に研鑽を続け、中小企業を真にサポートできる、より良きチーム(会社)づくりを進めていきたいと思います。
(二上山と崇神天皇陵)
なにごとも結局は「人」。その支援策やセミナーについて。
2022-05-06
「人は石垣、人は城」との通り、経営の上で「人」に関して思考を巡らせることは尽きません。
税制面からは、人材投資への支援策として「所得拡大促進税制」があります。
適用することが出来れば納める税金を直接減らすことができますので補助金や助成金と同じ効果を生みます。
令和4年4月1日以降に始まる事業年度から税制改正によりさらに使いやすくなっており、
・役員を除き、パートアルバイトを含む総人件費が、
・前年度比1.5%もしくは2.5%以上増えていれば、
・増えた金額の15%(増加率1.5%〜2.5%の場合)もしくは30%(増加率2.5%以上の場合)を、
・税額から控除(ただし法人税の2割が上限)する、
というイメージになります。
さらに、教育訓練費(研修費、講師への謝礼)が前年度比で10%以上増えていれば控除率がさらに10%上乗せされます。
控除の上限が法人税の2割という部分が改正されずそこはボトルネックではあるのですが、制度自体は非常にシンプルかつ控除額も増額されておりますので、まずは教育訓練費の集計を日ごろから心がけておいて頂ければと思います。
教育訓練費とは基本的には
・役員や個人事業主自身を除く人への
・業務に直接必要な技術や知識を
・習得させたり向上させたりするための
・損金もしくは必要経費に算入される費用
となります。
管理方法としては、帳簿上において福利厚生費勘定に枝番を付けておいたり、研修費という科目を設けたりということで可能かと思います。
実務上、もう一点気を付けなければならないのは、その費用が「福利厚生費ではなく、その従業員への給与とならないかどうか」という点になります。
業務上必要な研修に出席させたり、外部から講師を呼んできて研修会をしてもらったり、というのは問題ないと思いますが、
例えば、
・あまりに高額であったり、
・研修旅行のように技量の向上に直接関係がなかったり
とすると、「給与」として所得税を徴収しなければならないケースがあるので注意が必要です。
教育訓練費(損金となり給与課税とならない)として扱うには、
・業務との関連性が明確であり
・機会が公平に与えられ
・業務を遂行していくことによってその効果が消費されていく
ことがポイントではないかと思います。
また、少し余談になりますが、個人事業(所得税)について
・カイロプラクティックを営む事業主が
・柔道整復師の資格を持つ従業員が辞めたので
・自分が柔道整復師の資格を取得するために
・専門学校に行った費用約300万円
これが、事業主自身の人的価値を高めるだけであってその年度の収入とは直接関係しないから必要経費として認められない、といった判決が出ています。
そもそも必要経費ではない、ということとなれば所得拡大促進税制どころの話ではありません。
原則的な考えをおさえつつ、また、助成金も活用しながら人への投資を実施して頂ければと思いますし、私どもも給与課税など周辺領域も把握しつつご案内していければと考えています。
また、お客様向けにはなりますが、6月には
・役員、従業員ともに損金算入で退職金積立ができ、
・採用環境や従業員の福利厚生にも寄与し、
・社会保険料の節減も可能となる
方策についてオンラインセミナーを開催します。
(当然、税理士法人あおば自身も導入済みの制度です。)
全額損金かつ解約すると大部分が戻ってくる、といった商品がなくなった今もなお、4割損金で落ちて配当も加味すると9割以上が戻る、といった切り口での保険営業が繰り広げられています。
それらはあくまで課税の繰り延べですので、そういった意味では所得拡大促進税制は純粋な節税です。
また最近は個人単位でも投資や退職金積立への関心が高まりつつありますので、6月のセミナーは節税と資産運用の両面に効果があるのではないかと思います。
天理の隠れた名所「大親寺」。
奈良時代に開かれ、空海によって再興されたお寺。美しい緑のじゅうたんで満たされています。
大和(やまと)は秋もいいけどやっぱり春やなあ、と思ったゴールデンウイーク。
入門した、いや、私なんぞが入門させて頂いたばかりの生花
2022-01-28
テーマ:税理士@松尾
コロナ禍で目まぐるしく状況が変わり続ける中、集中力をとブレない軸を鍛えるために、清水健さんの運営される「each stage」のカルチャースクールで「生け花」を習い始めていました。
それまで「花」とは無縁の世界で生きてきましたが、やはり実際に生けてみると、少しの角度、長さ、色合い、葉や花の有る無しで表現が圧倒的に変わる世界を体験しています。
僅かな差が圧倒的な違いを生む経営の世界に相通ずるものがあります。
そして生花は引き算、とのこと、無駄をそぎ落としていくほどに洗練されていくことが少しだけ分かります。
と仰々しく言っていますが、まだまだ入門した、いや、入門させて頂いたばかり。
しかし、何をやるにせよ一つの節目は必要だろう、ということで生花発祥の地である京都の六角堂にて開催される「池坊 男花展」にチャレンジをしてきました。
実質素人、、、
小さいときから美術は苦手、、、
生花発祥の地、、、
花展には参加者としてすら行ったことがない、、、
雰囲気すら分からん、、、
ビビりまくりの2日間でしたが、聞けば六角堂は聖徳太子の創建とのこと。
奈良県民としては若干の親近感ももちつつ、素晴らしい機会を頂けました。
機会を頂いた清水健さん、大いに手ほどきをして頂いた先生に感謝。
これはSDGSなのか?
2022-01-26
テーマ:税理士@松尾
実は昨年末、うれしいことがありました。
もともと2018年から地域の仲間や先輩方と「しめ縄づくり体験&お正月講座」を開催していました。
これは、当社の「あおばセミナー100回記念講演」でご講演頂いた東條英利様から受け継いだ活動で、それまでは地元の一般住民の方々を対象にしていました。
で、それが2021年から私の母校でもある天理市立柳本小学校で授業の一環で取り入れてくれました。
2021年は3年生を対象に、5.6時間目を使ってワイワイと楽しみながら、でも一人の生徒も残すことなく国産の稲わらを使って手作りのしめ縄を作ってもらいました。
地域の宝である子どもたちと、学びながらも触れ合える機会を頂けたこと、感謝しかありません。
奈良新聞様も取り上げて頂き、有難うございます。
数年前からSDGSが叫ばれていますが、正直、個人的には、このしめ縄づくり体験会も開催していましたし、経営の面でも、「日本は昔から三方良しの価値観を大切にしてきましたやん」という思いがあり、あまり関心をもっておりませんでした。
しかしそれを地元小学校の授業に取り入れてくれるとなると感慨もひとしおで、SDGSで言うとこれの中の一項目にあてはまるのか?どうなんだ?と自信なさげに感じている私です。
動画~インボイスとは?~
2021-10-01
先日フリーアナウンサーのの清水健さまと収録して頂きました、インボイスに関する動画です。
制度は令和5年10月から、登録受付は今日(令和3年10月)からです。
補助金採択。
2021-06-25
事業再構築補助金の採択結果、弊社からの申請は全4件中3件が採択でした。
率にすると採択率75%となって高い方だとは思いますが、それでも不採択だった1件に関して申し訳ない気持ちと悔しい気持ちでいっぱいです。
一次公募においては緊急事態宣言特別枠は応募が5,181社のうち採択が2,866社(55.3%)、
通常枠等では応募が17,050社のうち採択が5,150社(30.2%)という結果でした。
採択率から言うとなかなかハードルが高い印象ですが、とはいえ全体で55,000社を採択想定数としていますのでまだまだ活用余地はあります。
大きな流れとしては
・今のままだったら厳しい理由
・強みが新事業で活きる理由
・新事業で競合に勝てる理由
これらを申請書(事業計画書)に落とし込んでいくイメージになります。
採択結果に関わらず、
申請書を一緒に作らせていただく過程において、事業計画をつくる非常にいい機会にもなるというのが実感としてあります。
ですので引き続き2次公募においては弊社で丸抱えして代筆することはせず、「一緒に」作り上げましょうというスタンスで引き続きフォローさせて頂こうと思います。
具体的には、Word形式の申請書ひな型をお渡しして、添削とミーティングを複数回繰り返して作り上げます。
(俺がしゃべるから、あおばさん書いてよ、というニーズがあるのは重々承知なのですが、苦渋の判断です。しかし、骨格だけでも自ら書いていただいていれば私と担当者の二つの目線から添削をさせて頂き、採択可能性を着実にあげていきます。)
2次公募に向けていまフォローさせて頂いている途中ですが、今回は顧問契約外の企業様が多いイメージです。
3次公募においては緊急事態宣言の特別枠がなくなる見込みで変更点が予想されることから、公募要領が公表され次第、商工会さんとともにオンラインセミナ-を再び開く予定です。
7月中旬くらいかな。
あんまり脈略無いですが奈良センターオフィスで税理士5名で写真をパシャリ。
税理士試験も追い込みを迎えるこの時期。
人材も募集中です。⇒リクルートページ
税理士資格の勉強中でしたら未経験でも全然オッケー。
宜しくお願いします。
動画【税理士に聞く事業承継。清水健さんと】
2021-06-08
いやはや、かなりブログ更新をサボっておりました。
その間、日本最古の道である山の辺の道を歩いたり、
やまと青垣山脈の最高峰である龍王山を登ったり。
山の辺の道に佇む、大己貴神(おおなむちのかみ)を祀る歯定神社の階段下から臨む桜や、
龍王山の湧水が流れる小川にできるハート型の砂地など
写真に収めつつ。
まあ、それも休日の話で、4月の下旬には奈良市内に新たな拠点も設けました。
奈良市役所やマリオットホテル横の、
奈良市大宮町7丁目1-33奈良センタービルディング6階の、
その名も「奈良センターオフィス」。
北和地域のお客様にはアクセスも良くなり、
ほぼ毎日といっていいほどお客様との間で話題に上る「事業承継」にさらに力を入れ、
奈良県の中小企業の皆様の継続に少しでもお役立ちができるようにと
「奈良県事業承継センター」も掲げています。
先日は奈良新聞で「事業承継を考える」と題して連載を組んでいただきました。
事業承継については、平成20年に経営承継円滑化法ができたものの、その必要性が危機感とともに話題になりだしたのはここ数年。
スキームも整備され、金融機関や各種コンサルタントなど取り扱いをされる事業者も増えつつあります。
いずれにせよ、事業承継は百社百様。
正解はなく、共通して言えることは、
・社長交代だけではない
・社長交代だけでも後継者選定、後継者教育に時間がかかるのに、
・さらに株式の承継も、となるととにかく時間がかかる
⇒信頼できるパートナーと一緒に早めの着手を。
ということに尽きます。
そのあたりを光栄にも、タレントの清水健様との対談動画も作成して頂きました。
奈良センターオフィスの来客スペースから見える若草山。
弁護士をはじめとした士業パートナーと連携しつつ、
多面的、長期的、根本的な視野で円滑な事業承継にお力添えが出来ればと考えております。
事業再構築補助金について今からできること。
2021-02-22
事業再構築補助金の概要資料が公表されています。
この時点で公表される資料はいわば補助金の骨格ともいえるべきものと思いますので、
を読んで、【今のうちから出来ること】をお客様向けに動画にまとめています。
3月を予定されている公募が開始されたとなれば、これまでの補助金のように申請書を書いていくことになると思います。
申請前直近6か月のうちの3か月間の売上減少が要件とされていることからすると、
申請書においてはまず「事業を再構築する必要性」を書かないといけないのかな、と思います。
このままでは厳しい理由、とでもいいましょうか。
そして、認定支援機関(ほとんどが会計事務所)との合作が要件とされていること、
さらに、計画未達成の場合には補助金返還を求められる可能性があることからすると、
申請書においての「収支計画の妥当性(実現可能性)」も重要となるのかな、と思います。
したがって、「起承転結」でいうと、
・このままでは厳しい
・うちにはこんな強みがある
・だからこの新事業をやる
・こうやって成功する
と、大きくはこんな構成になるかと。
最大で6,000万までの補助が出る巨大な補助金です。
いまのうちからイメージしましょう。
動画をご視聴になりたい方はこちらからお願いします。
小春日和の山の辺の道。
隠れた名所、水上のお社、「八大龍王弁財天大神」。
山の辺の道のピカソ
2021-02-15
テーマ:税理士@松尾
私の地元である天理市柳本町。
崇神天皇陵と景行天皇陵という2つの陵(みささぎ)があり、
日本最古の道である「山の辺の道」の中間地点に位置します。
明治までは織田信長の弟にあたる織田長益の家系が「織田柳本藩」として治めてきました。
ちなみに織田柳本藩の、今でいう市役所にあたる「陣屋」は、現在も橿原神宮に移築して保存されています。
しかしそんな柳本町も最近は町内のメインどころでも空き家が目立ち始め、若者もまばら。
何とか次代へとつないでいきたいということで、
ムラの先輩方と一緒に「古代ヤマト連携協議会」として様々な企画をしています。
先日は柳本校区内の南檜垣町の特産で、全国的にも珍しい青い豆「あやみどり」を使っての豆乳づくり体験会、地元野菜の直売会を実施。
地元の方たちが一生懸命に作られた美しい野菜たち。
朝10時のオープンでしたが2時間で売り切れ。。。
青豆を使った豆乳づくりはオンラインで配信も。
まちづくりも企業経営と同じく、ゴールなきマラソン。
これからも先輩方と一緒に作り上げていきたいと思います。
その日は日曜日だったので、これまた「山の辺の道」の隠れたスポット。
なんと、ピカソ、ゴッホなど錚々たる絵画群が展示されています。
絵画のことは全く分かりませんが、それでも目の当たりにすると、その迫力に驚かされます。
いや~山の辺の道は奥深い。
喜多美術館の目の前には、崇神天皇のお宮があった「志貴御縣坐神社」。
ここからヤマト朝廷の勢力が全国へと広げられたとされています。
というか、地元の私はそう思っています。
歴史にせよ美術にせよ、すべて先達から受け継がれたもの。
大いなる力を感じつつ、明日からも経営に励みます。
経営者の条件
2021-01-28
テーマ:税理士@松尾
トンネルを掘る工事は、掘り始める前に必ず「基準点」を決め、常にその地点を振り返りながら工事を進めるそうです。
どれだけ工事が進むにしても「基準点」から何メートル進んだかを確認し、
ゴールである「開通」までの原点は常に「基準点」であり続けるわけです。
企業経営においても目前を様々な事象が駆け巡りますので、ついつい目前の課題に追われがちで、原点を忘れてしまうことが多々あろうかと思います。
原点、、、
・何のためにその事業をしているのか。
・こんなにいい商売はない!っていえる理由。
事業は経営者そのものですので、経営者の生きざまそのもの、ということとなります。
そして私自身も先日、ふと原点にもどらなアカン、と思えることがありまして、
そんな時には決まって読み返す書籍が数冊あります。
そのなかの一つが「経営者の条件」。
以前にブログで「経営者の権利」ということで書かせて頂いたことがあるのですが、
その権利を振りかざす手前の、そもそもの条件。
50年以上前に書かれたものなのですが、その中に「経営者の8つの習慣」という部分があります。
1.なしたいことではなく、なされるべきことを考える
2.組織のことを考える
3.アクションプランをつくる
4.意思決定をおこなう
5.コミュニケーションをおこなう
6.機会に焦点をあわせる
7.会議の生産性を上げる
8.私は、ではなく「われわれは」を考える
1と2によって知るべきことを知ることが出来、3から7によって成果を上げることが出来、8によって組織の全員に責任感をもたらすことが出来る。
ページ数にすると冒頭のほんの10ページくらいのところで述べられていることですが、
まだまだ体に沁み込ませる必要がありました、、、。
どういうわけか来月に迫る43回目の誕生日を控え、新たに購入するではなく以前に購入した書籍を読み返すことが多くなっている令和3年1月。
就寝前には決まって司馬遼太郎の「関ケ原」。
3回目、、、。
かつては織田柳本藩であった、地元である天理市柳本町にゆかりの深い「織田長益」の登場に敏感に反応してしまう、松尾でした。
前半主義。希望をもとに。
2021-01-18
テーマ:税理士@松尾
年初早々に緊急事態宣言が発出された中ですが、昨年末より一部の国においてワクチン接種も開始されております。
とりわけアストラゼネカ社のワクチンはまだ認知度は低いですが、超冷凍による輸送を必要とせず、しかも価格は先行するものよりも圧倒的に安価で、それが開発国であるイギリス本国で年明け早々に接種開始されたことは前向きなニュースと認識しております。
わが国におけるワクチン接種は主体が市町村となりますので地域によって多少の違いは出るとは思いますが、接種に優先順位をつけながらも全国民、そして途上国を含む全世界にいきわたり、企業、個人ともに反転攻勢を成し遂げたいと強く思います。
振り返るとこれまでも石油ショックやリーマンショックなど大きな出来事はあったと思いますが、昨年から引き続きコロナ禍が続いております。
それでも、とくに昨年の秋口以降は「業態変更、新店舗開設、新たな設備の導入、管理面の刷新、買い手としての M&A」といった、まさにピンチをチャンスととらえた投資の話も増え、いままで経済の根幹を担ってきた中小企業の力強さを感じております。
そして、今まで「できない理由」を頼りに進まなかったものが、コロナという「外圧」によって前進した、ということも各企業内で少なからずあったようにも思います。
現実は、ワクチンにはその有効性や変異の問題も常に付きまとうとは思いますが、わずかながらも前進していることは確かですので、今までの懸案を実行へと移すのは今年前半が勝負と位置付け、私どもも、それぞれの企業様の状況と実際の数字をもとに、様々な機関とも連携しながらサポートさせて頂く所存です。
政治と税制は密接に関係しており、アメリカでは決選投票の末、いわゆるトリプルブルーとして大統領・上院・下院を民主党が抑えることとなりました。結果としてアメリカを発端とする富裕層増税・法人税率引き上げへの大きな波が起きる可能性が高いように感じております。
どの国もコロナ対策で積極的に財政出動を行っているからこそ、尚更その舵は切りやすい状況にあるように思います。
わが国の税制改正では、今年は中小企業の法人税の軽減税率をはじめとする優遇措置は概ね2年程度延長されましたが、長期を見据え、節税の名の下のキャッシュ流出をおさえて税引き後利益の留保に努めて頂くとともに、資金調達の方法も、当座借越などの短期資金と通常の長期資金を適切に使い分け、とにかく手元キャッシュに細心の注意を払いながらコミュニケーションを取らせて頂ければと考えております。
年初の固定資産税の減免手続きに始まり、消費税の総額表示、インボイス制度など、今年もまた税制も目まぐるしく変わります。
月次決算をもとにした財務と変化に対応した税務、そして各企業様の状況とを俯瞰しながら、少しでも安心して経営に邁進して頂ける環境づくりに貢献できるよう、全社一丸で取り組んで参ります。
インターンシップ
2020-11-26
テーマ:税理士@松尾
11月19日、
大阪市内の大学に通う大学生2名をインターンシップとして受け入れをさせて頂きました。
先般の清水健さんとのイベントでも感じたのですが、
税理士事務所は資格を持っていないと採用されない、という先入観をどうしてもお持ちなんだな、と感じます。
大学生の皆さん、そんなことないですよ。
むしろ弊社は未経験で入社され、
働きながら勉強を続ける、
根気のある人たちが多数在籍しています。
必要なのは、
手に職就いた、プロへの憧れ。
インターンで理解いただきたいのは、
地域経済を雇用の面から支えているのは地域の中小企業であり、
そんな中小企業の経営者に多面的・長期的・根本的視野から伴走できるのは税理士であり、
その積み重ねが日本の地域を次代へつなぐことが出来る、
そいういうこと。
12/2にもお二人、またまた受け入れをします。
11月にお越しの方も含め、みなさん単に「興味がある」という方たちばかり。
インターン、中途採用はできたばかりの「あおば採用ホームページ」から。
随時実施中です。
竹筒ごはん+古代ヤマト周遊イベント
2020-11-09
テーマ:税理士@松尾
結局のところ、
今もよく聞く音楽は、高校生や大学生の時に聞いていた音楽であって、
その頃に読んだ小説を今もう一度開くと、すぐさま青春真っただ中へ。
多少の好奇心もあって、
高校を卒業後は関西を離れて生活するも、10数年してから故郷へ戻れば、
その景色はつねに、心を和ませてくれます。
人には誰しも「心象風景」というものがあって、
しかし都心部を除けば、人が減り、逆に空家が増え、
この先どうなるんだ?という事態が徐々にかつ着実に進行しています。
しかし悲観的にはならず、まちづくりはひとづくり。
「人」さえいれば、そこは社会として立派に成り立つものです。
成り立たせるために、自分の父親ほどの世代の、地元の大先輩方と一緒になった取組み。
「新米で竹筒ごはんにチャレンジして古代ヤマトを巡ろう!」
https://docs.google.com/forms/d/1sBlCy2_5deRHC3VZ1fxTFcpQFu21_ELS2_BKpjSUfOA/edit
この秋に収穫したばかりの新米(大和ひみこ米)を、地元で切り出した竹筒に入れて炊きだします。
竹筒ごはん会場までの前後は、2,000年の歴史を誇る「古代ヤマト」の史跡が手に届く距離に数々点在する私たちの地域を、
ご自身のペースで巡って頂きます。
今もなおつづく、三輪山と二上山を望む田園風景。
いわゆる「活性化」のためには盲目的にイベントをやっていればいいわけではなく、
「教育」と「経済」が不可欠だと思っています。
地域が連携して和気あいあいと楽しみながら、でもしっかりと、その取り組みから生まれる「教育効果」、
そして「経済効果」もまた見据えておかなければならないのでしょう。
しかしまずは地元を知って頂くこと。
知ることからすべてが始まる、これもまた大切な要素。
https://docs.google.com/forms/d/1sBlCy2_5deRHC3VZ1fxTFcpQFu21_ELS2_BKpjSUfOA/edit
青年会議所(JC)で地域が良くなるにはどうすれば、と仲間たちと語り続けてきましたが、
JCを卒業してもなお、今度はまちの人たちと、その語らいは続きます。
まさに、ゴールなきマラソン(笑)
「新卒×中小企業×地方」就活イベントと「竹筒ごはん」
2020-10-21
テーマ:税理士@松尾
ダイヤモンドはダイヤモンドでしか磨かれないのと同じように、
人間もまた、人間でしか磨かれません。
まさに「人間は出会いで成長する」のだと思います。
わたし自身も大学生だった時代があり、三回生ともなれば周りが動き出すからということで就職活動をしていたように思います。
しかし一般的に、大学生にとって「中小企業」が就活の選択肢に挙がることは少なく、地方で活躍する中小企業であれば尚更でしょう。
税理士という職業柄、経営者と直接お話しする機会を多く持ちます。
お客様のほとんどはいわゆる中小企業で、その経営者には「カッコイイ」人たちで溢れています。
「カッコイイ」とは?
例えばその企業が一番大切にすることは
・売上か?
・利益か?
・一人あたりの給料か?
・経営理念か?
・従業員数か?
・安定か?
・社員が溌剌としていることか?
それぞれだと思います。
それもそのはず、何が成功か?というのは経営トップの考えによるものですし、そこにこそ経営者のピボット(軸)が垣間見えるということです。
そういった経営者との距離感が近いのも中小企業の魅力だと思いますし、
そういった経営者と、「可能性しかない」大学生が出会ってくれれば、日本の地方はどんなによくなるだろうと企画したイベントでしたが、年内に予定していた全3回が無事に終わりました。
それまでは「地方中小企業」が就活の選択肢になく、もしくは「どんなものなんかな?」というくらいだった学生さんたちが、このイベントを機に、実際に参加頂いた企業の面接やインターンシップに進んでくれました。
もちろん全員ではありません。延べ25人の学生さんが参加して、現状、進んでくれたのは5名です。
しかしたとえ5名でも、それまで接点がなかった奈良の中小企業と出会い、より深い関係性を築いてくれたことにホッとしています。
ちなみに、これからインターン予定の方もまだいらっしゃいます。
本来は弊社のお客様応援企画だったのですが、これエエやん、ということで第3回目の年内最終回は弊社も便乗してしまいました(笑)
趣旨に賛同し、会場をご提供頂き、司会をかって出ていただいたフリーアナウンサーの清水健さまにも、心より感謝を申し上げます。
最終日は出展企業側でしたので、税理士の業界や価値、あおばの方針をアウトプット。
大学生の目の輝きがまぶしかったのはそれだけ年を取ったということか。。。
中小企業の価値を語り、
税理士の価値を語りました。
わたし自身も地方中小企業の経営者らしく?次の日は田んぼ。。。
前日の大学生と打って変わって、この日は私の父親よりも年上の、地域の大先輩たちと竹筒ごはんづくり。
大先輩方も、自分たちの地域は自分たちで守る、とアツい。
竹筒にご飯を入れて炊くだけのシンプルなものですが、
こんなに白くふっくらと。
こんなにもウマイとは。
竹筒ご飯をメインに11月にイベントをやろう、ということになっています。。。汗
企業と学生とをつなぐ
あおばという企業をつなぐ
そして地域を次代へつなぐ
オンオフ関係なく、「つなぐ」ということで軸を通すことにしています。
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