BLOG代表税理士 松尾ブログ

節税保険?の取り扱いが決着
2019-07-03
テーマ: 経営を守る情報
いわゆる節税保険は節税にならない、
ということを昨年ブログにアップしました。
そして先週の金曜日(6月28日)、
・解約返戻率が高くて
・損金性も高い、
節税保険(?)の今後の取り扱いが決着しました。
・解約返戻率ピークが50%超70%以下の商品
⇒一定期間、40/100を資産計上(60%損金)
・解約返戻率ピークが70%超85%以下の商品
⇒一定期間、60/100を資産計上(40%損金)
・解約返戻率ピークが85%超の商品
⇒最低でも10年間は、ピーク返戻率の90/100を資産計上(損金性ほとんどなし)
となります。
適用は7月8日以降の契約が対象ですので既契約には影響はありません。
また、すでに保険各社は販売をストップしているので駆け込み販売もほとんどないかと思います。
そしてもう一つの論点であったのは、
短期払いのがん保険。
これは
・解約返戻金がなく
・短期間のうちに保険料払い込みを完了させた
・終身タイプがん保険
は、支払の都度損金算入できるという「例外的取扱い」のゆくえ。
短期のうちに払い込んでしまって(もちろん全額損金処理)、
個人へ契約者変更する(法人から個人へのプレゼント?)、というスキームが用いられてることがあります。
会社に損をさせる、という意味で会社の財務は痛めます。
で、これは10月8日以後の契約から、一被保険者あたり同種の年間保険料が30万円以下である場合に制限されました。
「一被保険者」あたりですので、保険会社を問わず被保険者の合計額で判断することになります。
ここを10月8日以後にしたのはまだ販売が続いているからでしょう。
したがってこれからの法人保険は、
・保障
・規定をつくって被保険者を各人にするなど手間はかかるけれど、今後も1/2まで損金にできる、いわゆる「福利厚生プラン」
・倒産防止共済
が主流となると思われます。
パブリックコメントでは、福利厚生プランについて「引き続き注視する」旨のコメントがありますので要注意。
個人的には、最近やはり「事業承継」関連で個人保険を活用するケースが増えてきています。
・生前贈与
・遺留分対策
がそれです。
あとは、今まで全損処理してきた保険の解約返戻金がピークになるタイミングで、
解約した時に発生してしまう「益金対策」に悩まされるケースも増えることが予想されます。
今までは、
ピーク時に解約し、その時に益金が発生してしまうのでまた全損の保険に入りなおす、
という延々と続くイタチごっこのようなケースもあったようですがそれは使えなくなります。
(入りなおすときには年齢が上がっているので条件は絶対に不利になります。)
損金をつくるとすれば、
設備投資の予定があるのでしたら「経営力向上計画で即時償却」が最も効果的かと。
ただし、令和3年3月31日までの設備投資には限られます。。。
いずれにしても「節税保険」という販売フレーズに左右されず、保険の本来の効用に着目した活用が根付く後押しにはなりそうです。
新・事業承継税制の動向
2019-06-30
テーマ: 事業承継
相続や生前贈与による自社株の移転時、
その100%の納税が猶予される新・納税猶予制度。
私も昨年、多くのセミナーで講師をさせて頂きました。
昨年の平成30年分の適用は全国で522件だったようです。
そこで猶予されている税額の総額は約403憶円。
ということは一件当たり7,720万円の税額が猶予されている計算です。
納税が猶予されるのですから効果は絶大ですが、この制度を受けるための「権利」を得るには、
都道府県に特例承継計画の認定を受けていなければなりません。
期限は2023年3月31日(令和5年3月31日)まで。
今のところ、この認定申請は1,857件あるそうです。
そのうち実行に移されているのが522件ですので、「3分の2」はとりあえず計画だけは提出をして100%猶予される権利を確保しておき、
実行はまだ様子見、ということになります。
この計画はA4二枚のシンプルなもので、あくまで計画書なので贈与の実行までの間は後継者すら変えることが出来ます。
(セミナーtextより)
弊社でもこの「新・事業承継税制」のご提案をしているところは数社ございますが、いずれも税法以外のことを確認して頂いています。
それは、、、「遺留分」。
自社株も将来的な相続財産であることに変わらないので、自社株を一括して後継者に贈与することで、
結果として後継者以外の相続人さまの権利(遺留分)を犯してしまわないか、後々トラブルの引き金にならないか、
十分に留意をして頂いてから実行に移すようにしています。
また、一件当たりの猶予税額が約7,000万円であることからも分かるように、
この制度が本当に効果を発揮するのは、自社株が非常に高額になっているケースに限られます。
「税金がすべて猶予される」という部分だけが一人歩きし、これで何とかなる、と安心してしまっているケースも実務上ありました。
・この制度を受けるためには承継計画の認定が必要なこと。
・税法以外のこと(遺留分)にも気を配る必要があること
・制度が効果を発揮するケースは、意外と限られれた会社さんのみであること
・渡す側、後継者、両方にも条件があること
⇒後継者が役員にすらなっていないケースは論外
⇒登記上は株券発行会社の場合も変更が必要
(セミナーtextより)
まずは特例承継計画の提出による権利の確保と条件面の確認、そして自身にとって本当に効果があるのかの検証から始めていきましょう。
トヨタに「向き合う」
2019-06-26
テーマ: 税理士@松尾
トヨタ自動車は数ある日本企業の中でも「一人勝ち」のイメージをもたれがちですが、
最近、その危機感に目を見張ります。
トヨタ社長「単独では生きていけない」 脱クルマ会社への未来戦略
社長に就任早々、
・リーマンショック
・プリウスの事故によるバッシング
・東日本大震災
などさまざまな逆境にもまれた豊田章男社長。
自作自演という情報もあったにせよ、プリウスの暴走事故に際してアメリカの公聴会に呼ばれた時には
何通りもシナリオを想定し、遺言まで書いたといいます。
その後も、北米統括本社をテキサス州はプレイノ市という小さな町に統合させたり
⇒私もいきました。(当時の様子)
CASEという概念の創出とソフトバンクとの新会社設立。
モビリティに関しては、内閣の最重要政策パッケージである「骨太の方針」でも最初にくる国家的な重要課題となります。
奈良の片田舎からではありますが、その動きにずっと注目をさせて頂いています。
何事も、たとえ10分でも「向き合う」ことが大切。
向き合わないと表面の奥に潜む本質に出会うことが出来ないから。
仕事でも、お客様の数字に「向き合う」時間をいかにつくるかを意識しています。
で、日曜日の昼間、トヨタ自動車並びに豊田章男社長に向き合ってみると、
豊田家ということでの表面的な華麗なイメージとは違い、
恐ろしくなるほどの「鋼の塊」でした。
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