税理士松尾ブログ
銀行に決算書を渡すだけで終わっていませんか?
2020-07-30
テーマ:経営を守る情報
コロナの影響が出始めたのが2月中旬。
3月決算、4月決算と、その申告期限がおわり、まもなく5月決算の企業さまの申告期限(7/末)も到来しようとしています。
コロナの影響が具体的に表れている決算書をもって、社長さまとともに金融機関へと報告に行く機会が増えています。
金融機関の担当者に渡しておけば問題ないのでは?と考えがちですが、
金融機関の担当者⇒その上司⇒その上司⇒本部⇒その上司、、、と伝言ゲームになるのは目に見えています。
また、今ある借入をおこすときに計画数値を提出しているケースも多いでしょう。そのときの計画値と、コロナの影響を受けた実績値に乖離があるとなれば、当然に説明が必要になります。
ただポンと決算書を渡すだけではその企業の状況や見込み、社長様の現状認識などが伝わりにくい、と判断して乖離が大きいところはあえて報告に行くようにしています。
結果的に、まあそこまでする必要なかったかもね、となればそれはそれでオッケー。
決算書の他に
・前期比較を持参する
・対計画との実績比較を持参する
・来期の目標数値を持参する
・現場の受注一覧を持参する
などケースはさまざまですが、共通して感じることは、経営者ご自身で「数字を話せる」ことで信頼関係がグッと増すという点です。
その会話の中で税務的な要素が出てくることも多いので、その際はフォローさせて頂いています。
コロナの影響がいつまで続くとも分からず臨機応変な資金調達環境が重要な中、「話せる」ということを大切に、金融機関と企業との「対等な信頼関係」を構築、継続していく必要があると思っています。
とくに社歴や社長歴が短ければ短いほどに重要な要素となるように思いますし、これを決算の時だけではなく、月次試算表をもとに3か月に1回程度、定期的に実行するとなお効果的かと思います。
コロナ禍でいまは緊急避難的に融資を引き出せたとしても、1年後、同じように引き出せるとも限りません。
それに備えての対等な信頼関係。
その根幹となるのは月次試算表。そしてそれを話せること。
コロナ禍では「経済を回す」という表現がよく使われますが、では一体だれが経済を回しているのか?
中小企業の経営者だと思いますよ。雇用を通じて。
誇りをもっていきましょう。
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